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【ランニング】フォームのメカニズムとは|札幌 桑園 パーソナルジム

【ランニング】フォームのメカニズムとは|札幌 桑園 パーソナルジム

2022/03/25

札幌パーソナルトレーニングジムB Conditioningの谷口です。
春分の日も過ぎ、札幌も少しずつ雪が解けアスファルトが出てきました。
今年は北海道マラソンも予定され、ランニングを始める方も多いかと思います。
ランニングシリーズとしてメカニズムやトレーニングをご紹介します。

目次

ランニングの特徴

ランニングは、左右の脚で交互に地面を蹴り床反力で水平移動する基本的な移動動作の一つです

ランニング、ウォーキングともに
足が接地している場面・足が地面から離れている場面があります
共通しているフェーズとして

立脚期(サポート期)
→足が地面に接地してからつま先で蹴りだすまで

遊脚期(リカバリー期)
→蹴り出し後に足が地面を離れてから空中で移動し、次に接地するまで

○ランニングの特徴として

浮遊期
→両足が空中にある場面が出来る

○ウォーキングの特徴として
両足支持期
→両脚が同時に接地している場面


ウォーキングとランニングの違いは

「左右の足の接地状況」
→左右どちらかの足が常に接地していればウォーキング、左右どちらの足も接地していない場面があればランニング

と定義されています。

では次に
立脚期と遊脚期の細かいフェーズについてご紹介します。

ランニングのフェーズ

ランニングは立脚期(サポート期)、遊脚期(リカバリー期)の2期に分類され、それぞれ3つのフェーズに分けられます

○立脚期(サポート期)
→足が地面に接触している周期

接地初期(フットストライク)
→足底の一部が路面に接地する場面
着地位置を過度に前方にしてしまうと骨盤が後傾し重心が大きく下がりブレーキが大きくなるので
踵は重心の真下かやや前方に着地



立脚中期(ミッドサポート)
→足部が路面を接地して体重を支持、踵が地面から離れる直前まで
片脚支持でニュートラルポジション(膝とつま先をまっすぐ)が崩れてしまう(knee-in)など接地時間が間延びしてしまい、パフォーマンスのロスとケガにつながる


離地(テイクオフ)
→踵が地面から離れて足趾が地面を離れるまで


○遊脚期(リカバリー期)
→足が地面から離れている周期

フォロースルー
→足底が地面を離れて、後方への運動がとまるまで
膝が伸びて蹴り出す、いわゆる「脚が流れる」状態になると力のロスが生まれてしまいます

フォワードスイング
→脚が後方から前方に移動する
脚を引き上げる時に腰が落ちてしまうと、足が前方に接地しやすくブレーキが大きくかかりやすい


フットディセンド
→足が地面に接地する直前
脚の振りおろしスピードを高めることで床反力を強めることができ、パフォーマンスアップに繋がる

○浮遊期
→両足が空中にある場面


では、次に使われるランニングの用語をご紹介します

ランニングの用語

○用語

ストライド長(重複歩距離)
→1歩行の距離。片方の踵が接地した地点からその踵が接地した地点までの距離

ステップ長(歩幅)
→一歩の距離。片方の踵が接地した地点から、反対側の足の踵が接地した地点の距離


ピッチ(歩数)
→1分間当たりの歩数のこと。ケイデンスとも呼ばれる


スピード
→ピッチ×ストライドで決定される


男子のトップランナーでは

平均ピッチ(1分間の歩数)
180~185歩/分


平均ストライド
175cm~185cm


日本女子トップトップランナー
平均ピッチ
200前後歩/分

平均ストライド
140cm前後

伸長も関係してきますが、このようなデータもあります。


日本男子のトップランナーのペースとスピードは
フルマラソンが約2時間6分だとすると
1km3分ペース

時速20km

の計算になります

ランナーの目標の1つとされるサブスリー(フルマラソンを3時間以内)の場合は

1km4分15秒ペース

時速14km

の計算になります


下記に目標タイムのペースは時速の計算サイトを掲載します

ランニングに必要なカラダの機能

ここからは、効率的なランニングに必要なカラダの機能についてご紹介します。

ランニングでは

・効率良く脚を振り上げ、腕を振る
アライメント(良い姿勢)


・脚を振り上げる場面、両足が浮く場面、地面を蹴る場面で体幹が丸まったり、反りやすくなってしまう姿勢を安定させる
体幹の安定性


・着地の時に膝をニュートラルに保つ(つま先と膝を同じ方向に向ける)
バランス能力と股関節周囲の筋力


・着地を推進力に変化するバネの力
力の吸収と発揮


・腕を後ろに降るための
肩と胸椎(胸)の可動性


を走りの中で連動させることが重要です。


効率的なフォームをコントロールするために

アライメント(良い姿勢)

分離と協同

力の吸収と発揮

についてご説明します。

アライメント(良い姿勢)

良い姿勢
力学的または生理学的、作業能率的に安定し効率が良く美学的にも優れている状態

と定義されています。


具体的には、横から見たときに

耳たぶ

肩峰(肩の出っ張った骨)

大転子(太ももの外側の骨)

膝関節

外顆(外くるぶし)

が一直線上にあることが目安になります。


よくみられる円背(猫背)は顔が前にでて、背中が丸まった姿勢になります
この姿勢で走ると腕の振りが制限され、脚があがりにくくパフォーマンスの低下に繋がってしまいます。


日常生活で「良い姿勢」を整え、エクササイズ最中の姿勢と動きをコントロールし、ランニングにも良い姿勢と動きを繋げることが重要です

分離と協同

「機能的な動作は適切な関節が適切な可動域内において、適切なタイミングと強度で利用された時に実現する」
(Gary Gray)

「大きな動きに適している関節をモビリティ関節、安定を求められる関節をスタビリティ関節に分類し、人体では交互に存在する」
(Gray cook,MIchael Boyle)

モビリティ関節
・足関節

・股関節

・胸椎

・肩関節


スタイビティ関節
・膝関節

・腰椎骨盤帯

・肩甲骨


モビリティ関節の動きが制限されると、隣り合うスタビリティ関節が機能を補うために過剰運動を余儀なくされてしまったり、スタイビティ関節の安定性を欠いてしまうとモビリティ関節の動きが制限されてしまいます。


ランニングでは脚を振り上げる時に
股関節の可動性が制限されてしまうとお尻が落ち、腰が丸まってしまったり
体幹の安定性を欠いてしまうと、脚があがらない
という現象が出てしまいます。


効率的な動き、ランニングフォームのためには
「モビリティ関節とスタビリティ関節の役割を分離して学習し、動きの時には連動させて動作する事が大切です。

力の吸収と発揮

筋肉がエキセントリック収縮(引き延ばされた時)にバネが縮むように力が蓄えられ、筋肉がコンセントリック収縮(縮んだ時)にバネが伸びるように力を発揮します。

ランニングでは
足の接地時に大殿筋(お尻の筋肉)が上半身が前に倒れないようにエキセントリック収縮(引き延ばされ)し力を吸収し、脚を後ろに蹴る時にコンセントリック収縮(短縮)して、力を発揮します。

安定した効率的なランニングのためには
接地によるローディング(力の吸収)からキック動作によるアンローディング(発揮)のサイクルをできる限り短時間で行う必要があります。

まとめ

第1回目は

ランニングのフェーズ

用語の説明

カラダの機能

と理論のご紹介をしました。
次回からは、この理論を一歩踏み込み実際の姿勢やランニングフォームを例にして改善方法やおすすめエクササイズをご紹介します。

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