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筋力の低下と動作障害

札幌パーソナルトレーニングジムB Conditioningの谷口です。
書籍を読んでいてなるほど!そーだった!と感じた部分をシェアします。
「動作分析臨床活用講座」という書籍のなかから内容のご紹介していきます。

目次

1.筋機能の不全

動作を正常に行うためには動作を制御するのにいくつもの筋が協調して活動し、それぞれの筋が適切なタイミングで、適切な張力を、適切な収縮形態を発揮できなくてはならない。
動作に必要とされる筋の作用が十分に発揮されない状態を「筋の機能不全」とされている。

筋の機能不全が起こる原因として、末梢性のと中枢性の原因の2つにわけることが出来る。

末梢性の原因として
・筋力の低下
・筋の反応性
・筋の収縮形態

が考えられる。

それぞれについてご紹介します

1-1.筋力の低下

筋力低下は2つの要因で起こるとしています。

1.筋量の減少
→加齢や不動(廃用)などによって筋繊維の萎縮、筋繊維数の減少

2..神経的要因
→発揮される筋張力の大きさは「動員される※運動単位の数」と「インパルスの発射頻度(興奮性)が大きくか関わる。
筋活動が不活性な状態が続くとその部位の運動ニューロンは消滅し運動単位も減少する。
また、やる気・意欲・興奮水準の低下によってインパルスの発射頻度は減少
※運動単位:1本の神経線維によって筋繊維は制御される

定期的に筋肉に負荷をかけることで、筋繊維を維持または肥大させ筋繊維数を維持または増大させることが筋力の維持増大に重要となる
また、筋肉に負荷をかけることで運動単位が増大し、意欲的にトレーニングに取り組むことでインパルスの発射頻度をあげることにつながる。

トレーニング開始当初、筋肉に刺激が入ることで活性化され運動単位(神経と筋肉の繋がりがよくなる状態)負荷が少しずつ増えていきます。週2回程度定期的にトレーニングを繰り返すことで、2-3カ月頃から筋繊維数と筋繊維の増大がみられます

よく会社を例で説明されることが多いのですが
「トレーニング当初は今までにない負荷
→大変な仕事がきて社員全員で総動員して動いている
これを定期的に繰り返す
→今までの人数(筋繊維や筋繊維数)では間に合わなくなり、社員を増員(筋肥大)という結果に繋がります。
一人一人発揮できるパーフォーマンスもあがり、人数も増えるこれによって筋力アップができる」

1-2.筋の反応性

筋が適切なタイミングで必要十分な筋力を発揮する能力を有する能力を有していることは、動作を正常に遂行するための重要な機能である。

筋の反応性の低下は、不動や不使用の結果として起こることがよくある。固有受容性感覚器に刺激を加わらなくなり、筋ー神経メカニズムの反応が賦活化しなくなることで筋の反応性が低下する。


ケガによって安静や不動の期間が続いたり、誤った動作を続けていると神経ー筋が活性化されなくなり、イメージ通りに筋が収縮できなかったり力が入らないことがある。
筋の反応性の低下により誤った動作に繋がっていしまう。

1-3.筋の収縮形態

動作をコントロールする上で筋の収縮形態は3つに分類することが出来る。

1.短縮性収縮(コンセントリック)
→筋が縮みながら力を発揮する
 動きを加速させるアクセルとしての機能

2.伸長性筋収縮(エキセントリック)
→筋がのばされながら力を発揮する
 動きを減速させるブレーキとしての機能
 衝撃を吸収するショックアブソーバーとしての機能

3.等尺性筋収縮(アイソメトリック)
→筋の長さが変わらずに力を発揮
 動作の中で姿勢を安定させる支持や安定化の機能


スクワットでご紹介します。
スクワットでメインに使われる筋肉は
お尻の筋肉である「大殿筋」
太ももの前の筋肉である「大腿四頭筋」
になります。
他にも姿勢を支持するために
「腹筋群」「脊柱起立筋群」
膝を安定させる為に
お尻の横の筋肉である「中殿筋」
太ももの内側の筋肉である「股関節内転筋群」
といった筋肉が協同して使われます。


ボトムポジション
メインで使われる
「大腿四頭筋」と「大殿筋」がエキセントリック(筋がのばされながら力を発揮」で動作ににブレーキをかけながら筋肉に負荷が加わります
この時
上半身が丸まったり、過度に反ったりしないように
「腹筋群」や「脊柱起立筋群」といった筋肉が筋肉は伸び縮みせずに力を発揮して姿勢をコントロールします
また
膝が内側や外側に傾かないように
「中殿筋」や「股関節の内転筋群」といった筋肉が伸び縮みせずに力を発揮して膝の向きをコントロールします

フィニッシュポジションでは
「大殿筋」「大腿四頭筋」といった筋肉が短縮しながら力を発揮して膝関節と股関節を伸展(伸ばす)させ動きを加速させます


このように動きの中で筋肉が「短縮しながら」「伸ばされながら」「筋の長さは保ったまま」と協同することで、スムーズで効率的な動作を行っています。
このバランスが崩れると動きの中で姿勢が崩れたり、ケガのリスクのある動作に繋がります

不使用の学習(learned non-use)

身体の一部の機能に障害が生じると、代償動作パターンを構築して機能障害のある部位を使用せずに動作を行う。使用する頻度が減少することで随意性の低下や筋力の低下を引き起こす

運動障害によって運動機能が失われるとともに、脳の神経ネットワーク内での領野も失う。それによってさらに、機能障害のある部位の不使用が進み、筋や固有受容器(センサー)の機能障害が進む、さらに機能をつかさどる領野がさらに減少するという負のサイクルが生じる

まとめ

筋の機能不全が起こる要因は「末梢性」と「中枢性」の2つの原因に大別できる。
○末梢性の原因
・廃用性筋委縮
・疾患や外傷
などがあげられる。
不動や不活性、長期間の固定などによって筋の萎縮や痛みを避ける動作パーターン神経ー筋システム不活性などで運動単位が減少することで筋力が減少する

○中枢性の原因
・脳卒中
・脊髄不全麻痺
などの中枢神経系の障害によって引き起こされる。
こちらは筋肉への指令が伝達できなくなることで筋力の低下が起きる


ケガによる固定や不動によって、筋の萎縮や固有受容器(センサー)の働きが鈍る痛みや機能の障害は新しい動作パターンを生みだし、過剰の使用する部位と不活動の部位が生み出される。これによって過活動の部位は痛みや炎症を生みだし、不活動の部位は筋力低下や筋の機能不全を引き起こす。


健康的でアクティブな生活を送るためには
・週1回から2回の定期的なトレーニング、エクササイズ
・日常の中で歩く、自転車などカラダを動かす習慣を
・正しい動きと自分の今の動きのギャップを知り、日常生活に取り入れる


「正しく動き、たくさん動く」

という事が大切なポイントになってきます。

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